中国輸入の意匠権とは?侵害を防ぐ調べ方と警告書が届いた時の対処法

こんにちは!

中国輸入代行-誠(Makoto)のパンダ社長こと酒井隆太(@makoto1688)です^^

 

あお虫君

あお虫君
中国から仕入れた商品が順調に売れていたのに、ある日突然「意匠権を侵害しています」という警告が届いてしまいました…。これって、いったいどう対応すればいいのでしょうか?

今回は、こちらのお悩みにお答えします。

 

意匠権に関するPost

この記事は、長年、中国輸入で物販ビジネスを営むパンダ社長が書いています。

パンダ社長

パンダ社長
本記事は、意匠権に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、法的なアドバイスを提供するものではありません。具体的な事案については、必ず弁理士または弁護士にご相談くださいね。

それでは、さっそく見ていきましょう!

 

この記事のもくじ
  1. 中国輸入における意匠権とは?商標権との違い
  2. 中国輸入で意匠権を侵害するとどうなる?リスクとよくある事例
  3. 意匠権侵害を防ぐ調べ方|J-PlatPatでの意匠検索の手順
  4. 【OEM・ODM向け】意匠権で自社商品を「守る」ためのポイント
  5. もし意匠権侵害の「警告書」が届いてしまったら
  6. まとめ|意匠権を正しく知って、安心して中国輸入を続けよう

中国輸入における意匠権とは?商標権との違い

中国輸入における意匠権と商標権の違い

「意匠権」とは、ひとことで言えば、商品の形や模様といった“デザインそのもの”を独り占めできる、とても強い権利のことです。

ここで少し意外に思われるかもしれませんが、ロゴやブランド名を守る「商標権」とは違って、たとえノーブランドの商品であっても、形が似ているだけで意匠権の侵害になってしまうことがあります。

中国輸入ビジネスでは、この権利を知らないまま似た商品を仕入れてしまい、販売停止や損害賠償といった大きなトラブルに発展してしまうケースが少なくありません。

とはいえ、難しく考えなくて大丈夫です。

まずは意匠権の基本と、ほかの権利との違いから、やさしく確認していきましょう。

 

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

 

意匠権は商品の「デザイン」を守る権利|存続期間は出願から最長25年

意匠権が守ってくれるのは、商品の特徴的な「形状」「模様」「色彩」といった、見た目のデザインです。

たとえば、思わず手に取りたくなるような独特の形をしたマグカップや、ひと目で「おしゃれだな」と感じるスマホケースなどが、その対象になります。

こうしたデザインは、特許庁に出願して登録されると、出願日から最長25年間、そのデザインを独占して製造・販売できる強い権利になります。

逆にいえば、どんなに素敵なデザインを考案しても、特許庁へ出願・登録しなければ意匠権は発生しません。

先に出願した人が権利を得る「先願主義」というルールになっているんですね。

つまり、ほかの人がすでに登録しているデザインを、知らずに中国から輸入して販売してしまうと、それだけでアウトになってしまうのです。

しかも「知らなかったんです」という言い訳は、残念ながら通用しません。

販売する側には、それだけ大きな責任が伴うということなんですね。

 

商標権・著作権との違い|ロゴがなくても侵害になる理由

意匠権とよく混同されがちなのが、「商標権」や「著作権」です。

ここは多くの方がつまずきやすいところなので、ていねいに整理しておきましょう。

商標権が守るのは、「ブランド名」や「ロゴマーク」といった、“どこの商品なのか”を示す目印です。

これに対して意匠権が守るのは、あくまで「商品そのもののデザイン(形)」になります。

ですから中国輸入では、ロゴ(商標)が入っていなくても、形(意匠)が似ているだけで違法になってしまう点に、とくに気をつけたいところです。

「ロゴさえなければ大丈夫」と思い込んでしまうと、思わぬ落とし穴にはまってしまいます。

知的財産権の全体像をまとめて知っておきたい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてくださいね。

 

どこまで似ていたら侵害?意匠の「類否判断」の考え方

「じゃあ、どこまで似ていたらアウトなの?」——これは、いちばん気になるところですよね。

意匠権の侵害にあたるかどうかは、商品が「似ているかどうか(類否:るいひ)」で判断されます。

そしてこの“似ている”の基準は、正直なところ、素人目にはとても見分けがむずかしい部分なんです。

たとえ色が違っていても、素材が異なっていても、全体的な形や特徴的な雰囲気が同じであれば「類似」と判断されてしまうことがあります。

ここで、よくいただく質問にもお答えしておきますね。

「少しだけデザインを変えれば、意匠権の侵害にはならないですよね?」というものです。

結論からお伝えすると、これはとても危険な考え方です。

少し変えた程度では「類似」とみなされる可能性が高く、全体の印象が同じであれば、やはりアウトになってしまいます。

中国市場には、有名商品をほんの少しだけ変えただけの「デッドコピー品」があふれています。

「これくらい違うから平気だろう」という自己判断は、なるべく避けるようにしましょう。

 

中国輸入で意匠権を侵害するとどうなる?リスクとよくある事例

中国輸入の意匠権侵害による主なリスク

ここまで読んで、「もし侵害してしまったら、実際どうなるんだろう…」と不安に感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。

この章では、意匠権を侵害してしまったときに起こりうるリスクと、初心者の方がつまずきやすい代表的な事例を見ていきます。

あらかじめ知っておくだけで、同じ失敗をぐっと防ぎやすくなりますよ。

 

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

 

意匠権を侵害するとどうなる?(税関差止・販売停止・損害賠償)

意匠権を侵害してしまうと、具体的にはいくつかの段階でトラブルが起こります。

まず、輸入の段階で税関で商品が差し止められ、そのまま手元に届かないことがあります。

せっかく仕入れた商品が、日本に入ってこなくなってしまうわけですね。

無事に販売できたとしても、まだ安心はできません。

権利者に見つかると、Amazonや楽天などで販売停止となり、仕入れた在庫がまるごと廃棄処分になってしまうこともあります。

さらに深刻なケースでは、権利者から損害賠償を請求されたり、訴訟に発展したりすることもあります。

「たかがデザイン」と思ってしまいがちですが、こうして見ると、ビジネスそのものを揺るがしかねないリスクなんですね。

だからこそ、このあとご紹介する“仕入れ前の調べ方”が、とても大切になってきます。

 

事例|大ヒット商品の「形状」をそのまま仕入れてしまった

もっとも多いのが、アリババやタオバオで「売れ筋」として上位に出てくる商品を、何も調べずにそのまま仕入れてしまうケースです。

日本で大ヒットしている便利グッズや家電は、その多くがメーカーによって意匠権を取得しています。

そのため、たとえノーブランドとして売られていても、形が同じであれば意匠権の侵害になってしまうのです。

実際に2024年には、花王が人気アイマスク「めぐリズム」の意匠権を侵害されたとして、大手メーカーを相手に争った事例が大きな話題になりました。

大手企業同士でも真剣に争いになるほど、意匠権はシビアな世界なんですね。

権利者に気づかれると、すぐに販売停止となり、在庫もすべて廃棄に…という、なんとも悲しい結果になりかねません。

ここは特に注意しておきたいポイントです。

 

事例|「パッケージの形状」や「部分意匠」を見落としてしまった

意外と見落としがちなのが、商品本体だけでなく「パッケージ(容器)の形」にも意匠権が及ぶ、という点です。

中身はまったく別のオリジナル商品でも、箱やボトルの形が似ているだけで警告を受けてしまうことがあります。

とくにコスメやサプリメントなど、容器のデザイン性が大切にされるジャンルでは注意が必要ですね。

さらにもうひとつ、覚えておきたいのが「部分意匠(ぶぶんいしょう)」という制度です。

これは、商品全体ではなく“一部分だけ”を権利化できるしくみで、たとえばバッグの持ち手の形や、スマホのカメラまわりのデザインだけが登録されていることもあります。

「全体の形は違うから大丈夫」と安心していると、この部分意匠で足をすくわれてしまうことがあります。

細部に特徴のある商品ほど、ていねいに確認しておきましょう。

 

事例|OEM工場の「オリジナル提案」が他社のパクリだった

自社ブランドをつくるOEMにも、じつは意匠権の落とし穴がひそんでいます。

中国の工場が「新しくデザインしました!」と提案してくれたものが、実は他社製品の模倣だった、というケースです。

ここで大切なのは、たとえ工場にだまされてしまったとしても、販売者であるあなたが責任を負うことになるという点です。

少し厳しいようですが、これは知っておいていただきたいところです。

ですから、工場からの提案をそのまま鵜呑みにせず、必ずご自身でも意匠検索をしておく——このひと手間が、あなたのビジネスをしっかり守ってくれますよ。

パンダ社長
実は私自身も過去に、工場の提案を信じてしまって痛い目を見た経験があるんです…。「売れているから」という理由だけで仕入れるのは、本当におすすめしません。ぜひ私の失敗を反面教師にしてくださいね^^

 

さて、ここからが本題です。意匠権のトラブルは、仕入れる前にしっかり調べておくことで、その多くを未然に防ぐことができます。

「調べるなんて、なんだか難しそう…」と感じるかもしれませんが、どうかご安心ください。

特許庁が無料で公開している「J-PlatPat」というサイトを使えば、誰でもかんたんに意匠を検索できます。

手順を一緒に見ていきましょう。

 

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

 

J-PlatPatで意匠を検索する具体的な手順【実例つき】

J-PlatPat(ジェイ・プラットパット)は、特許庁が運営している無料の検索サービスです。

意匠権をはじめ、特許や商標などをまとめて調べることができます。

実際の検索は、次の手順で進めていきます。

  1. 特許庁のJ-PlatPatのトップページを開きます。
  2. 画面上部の検索メニューから、検索対象を「意匠」に切り替えます。(上部メニューの「意匠」→「意匠検索」を選ぶと、より詳しく調べられます)
  3. 検索窓に、仕入れたい商品のジャンルや特徴を表すキーワード、または競合メーカー・ブランドの名前を入力します。
  4. 「検索」ボタンを押します。
  5. 表示された意匠の図(画像)と、仕入れ予定の商品とを見比べて、形が似ていないかを確認します。気になるものは、登録番号・権利者・存続期間もあわせてチェックしておくと安心です。

 

ちょっとしたコツとして、メーカー名やブランド名から「権利者」で検索すると、その会社が持っている意匠を一覧で確認できます

たとえば、先ほどご紹介した「めぐリズム」の花王のように、大手メーカーは数多くの意匠を登録しています。

試しに検索してみると、その数の多さにきっと驚くはずですよ。

なお、意匠の中には、画像が公開されていない「秘密意匠」や、一部分だけを権利化した「部分意匠」もあり、検索だけで100%白黒つけるのが難しい場合もあります。

少しでも「あやしいかも」と感じたら、無理にご自身で判断せず、次にご紹介する方法も活用してくださいね。

 

似た意匠が見つかったら?仕入れを避け、代行業者や専門家を頼る

検索してみて、似たデザインが見つかったら——その商品の仕入れは、思いきってあきらめるのが賢い選択です。

「たぶん大丈夫だろう」という気持ちは、とてもよくわかります。

でも、その“なんとなく”が、後々の大きなトラブルにつながってしまうことが多いんですね。

少しでも白黒はっきりしない商品は、最初から避けておくのがいちばん安全です。

また、ひとりで抱え込まず、現地の代行業者の検品サービスを活用するのもおすすめです。

私たち「誠」のような代行業者であれば、明らかなコピー品や、権利侵害の疑いがある商品については、発送前にストップをかけることができます。

▼ 代行業者を利用して安全に買い付ける方法はこちら
中国輸入の無在庫・買付代行サービス|誠(Makoto)

 

それでもどうしても判断に迷うときは、弁理士や弁護士といった専門家に相談してみましょう。

費用はかかりますが、自己判断で進めて大きなトラブルになるよりも、ずっと安心して前に進めますよ。

 

【OEM・ODM向け】意匠権で自社商品を「守る」ためのポイント

ここまでは、他社の意匠権を「侵害しない」ための守りのお話でした。

でもじつは、意匠権にはもうひとつの顔があります。

それは、あなたが開発したオリジナル商品を、模倣品から守ってくれる“攻めの盾”になってくれる、という顔です。

OEMやODMで自社商品を育てていきたい方は、ここでご紹介する2つのポイントもぜひ押さえておいてくださいね。

 

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

 

オリジナル商品は意匠登録も検討しよう|模倣品の差止・輸入阻止ができる

苦労して開発したオリジナルデザインの商品が売れはじめると、今度はあなたが「真似される側」になります。

そんなときに頼りになるのが、ご自身での意匠登録です。

意匠登録をしておくと、主に次のようなメリットがあります。

  • 模倣品の業者に対して、製造・販売の停止や損害賠償を請求できる。
  • 税関に申し立てることで、模倣品の輸入そのものを差し止められる。
  • 「登録済みのデザイン」として、ブランドの信頼性アップにもつながる。

 

ひとつだけ、大切な注意点があります。

意匠登録が認められるのは、まだ世の中に出ていない「新しいデザイン」だけ、という点です。

すでにアリババやタオバオで売られている既製品のデザインは、「新規性」が失われているため、あとから自分名義で意匠登録することは原則できません。

また、自分で開発したデザインであっても、出願前にSNSや販売ページで公開してしまうと、新規性を失ってしまうおそれがあります。

ですから、本気で守りたいオリジナル商品は、発売前に出願するのが基本です。

出願の費用や手続きについては、弁理士に相談しながら進めると安心ですよ。

パンダ社長
せっかく育てた商品が、今度は自分がパクられる側になる——中国輸入では本当によくある話です。長く売っていきたい主力商品ほど、意匠登録を検討する価値がありますよ^^

 

中国側の権利「専利」にも目を向けておこう

もうひとつ、OEMで自社商品をつくる方に知っておいてほしいのが、中国国内の権利である「専利(せんり)」の存在です。

日本の意匠権を確認するだけでなく、中国側の権利にも目を向けておくと、より安心です。

というのも、中国の工場から仕入れる場合、そのデザインがすでに中国の別の会社に登録されている、というケースがあるからです。

中国国家知識産権局(CNIPA)のサイトで検索することもできますが、こちらは中国語でのリサーチになります。

少しハードルが高いと感じたら、まずは日本の意匠権の確認を優先しつつ、不安なときは代行業者に相談してみてくださいね。

 

もし意匠権侵害の「警告書」が届いてしまったら

どんなに気をつけていても、ある日突然、権利者や弁護士から「警告書」が届いてしまうことがあります。

実際にその場面に直面すると、頭が真っ白になってしまうものですよね。

でも、ここで慌てて相手に直接反論したり、無視して販売を続けてしまったりするのが、いちばんよくない対応です。

落ち着いて、これからお伝えする手順で対応していけば大丈夫ですので、一緒に確認していきましょう。

 

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

 

まずは慌てず、販売ページを停止する

警告書が届いたら、まずは対象となっている商品の販売を、すみやかにストップしましょう。

Amazonや楽天などの出品ページを非公開にして、これ以上トラブルが大きくならないようにすることが、なによりの最優先です。

そのうえで、警告書に書かれている意匠登録番号をJ-PlatPatで検索し、相手がどんな権利を持っているのかを確認します。

このとき、相手に直接連絡をしたり、自分なりの解釈で反論したりするのは、ぐっとこらえてください

よかれと思った一言が、かえって不利になってしまうこともあるためです。

 

警告書を無視するのは厳禁|弁理士・弁護士に相談する

いちばんやってはいけないのが、「警告書を無視してしまうこと」です。

無視を続けてしまうと、悪質だと受け取られ、損害賠償を求める訴訟に発展してしまうリスクが高まります。

販売を止めたら、できるだけ早く、知的財産にくわしい弁理士や弁護士といった専門家に相談しましょう。

「いきなり法律事務所に行くのは、ちょっと気が引ける…」という方も、どうかご安心ください。

特許庁が運営する無料の「知財総合支援窓口(INPIT)」などを使えば、まずは気軽にプロの意見を聞くことができます。

本当に権利侵害にあたるのかをプロの目で判断してもらい、その後の対応をいっしょに考えてもらう——これが、いちばん安心で確実な進め方ですよ。

パンダ社長
警告書が届くと、どうしても頭が真っ白になってしまいますよね。でも、まずは落ち着いて販売をストップ!そして、ひとりで抱え込まずにプロを頼る——これが鉄則です。大丈夫、きちんと対応すれば、ちゃんと乗り越えられますよ^^

 

まとめ|意匠権を正しく知って、安心して中国輸入を続けよう

  • 意匠権は、商品の「デザイン(形・模様)」を出願日から最長25年守る、とても強い権利。
  • ロゴがなくても、形が似ているだけで意匠権侵害になることがある。
  • 大ヒット商品や、特徴的な形の商品を“何も調べずに”仕入れるのは避ける。
  • 仕入れ前には、J-PlatPatで意匠を検索する習慣をつけておく。
  • OEMのオリジナル商品は、発売前の意匠登録で模倣品から守れる。
  • もし警告書が届いたら、すぐに販売を停止し、専門家(弁理士など)に相談する。
パンダ社長
意匠権の知識は、あなたのビジネスと利益を守ってくれる、いちばん頼れる“盾”になります。正しく知れば、もうこわくありません。安心して商品を選びながら、これから長く、楽しく稼いでいきましょうね。
中国輸入代行 誠
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