
こんにちは!
中国輸入代行-誠(Makoto)のパンダ社長こと酒井隆太(@makoto1688)です^^

先輩セラーさんに「中国輸入をやるならPL保険に入っておきなさい」と言われました。でも私は、タオバオで仕入れてメルカリやAmazonで売っているだけなんです。作っているわけでもないのに、本当に必要なんでしょうか…?調べてみたら「海外PL保険」というものも出てきて、どちらに入ればいいのか、ますます分からなくなってしまいました。
今回は、こちらのお悩みに、やさしくお答えしていきますね。
▼PL保険に関するPost▼
「中国から輸入して販売するだけなのに、PL保険って本当に必要なの?」実は法律上、海外商品の『輸入者=製造者』となるため、万が一の事故であなたが全責任を負うリスクがあります。商工会議所を使えば年間数千円で加入可能ですよ。
— パンダ社長(酒井隆太)@中国輸入代行-誠🇨🇳🇯🇵🇺🇸🇰🇷 (@makoto1688) April 24, 2026
この記事は、長年、中国輸入と国際物流に携わるパンダ社長が書いています。

その気持ち、よく分かります。私も駆け出しの頃は「作っていないんだから関係ないでしょ」と思っていました。でも中国輸入では、その考えが通用しないんです。「国内PL保険と海外PL保険、どちらに入ればいいの?」という疑問にもきちんとお答えしながら、必要な理由から保険料、入り方まで、順番に整理していきますね!
それでは、一緒に見ていきましょう。
中国輸入にPL保険は必要?結論と理由

まずは、いちばん大切な結論からお伝えしますね。
中国から仕入れた商品を日本で継続して販売していくなら、PL保険(生産物賠償責任保険)への加入を強くおすすめします。
法律上の加入義務はありません。
けれども、輸入した商品が原因でお客様がケガをしたり、家財が壊れたりしたとき、その賠償責任を負うのは中国の工場ではなく、輸入したあなた自身なんです。
「商品を右から左へ流しているだけの自分に、なぜ?」と不思議に思いますよね。
実は、日本の法律の仕組みと、中国から仕入れる輸入品の特性に、その理由が隠れています。
ここを知らないまま販売を続けるのは、シートベルトなしで高速道路を走るようなものです。
大切なポイントですので、ひとつずつ丁寧に見ていきますね。
詳しく見ていきましょう。
輸入品の事故は輸入者が「製造業者等」として責任を負う(PL法第2条3項・OEMも同様)
日本の「製造物責任法(PL法)」では、製品の欠陥によって損害が生じた場合、その製品の製造業者等が賠償責任を負うと定められています。
「それなら、責任を負うのは中国の工場では?」と思いますよね。
ところが、海外から輸入された商品については、製造物責任法の第2条3項で、業として輸入した者(輸入業者)も「製造業者等」に含まれると明記されているんです。
つまり、あなたが中国から仕入れた輸入品で事故が起きた場合、たとえ製造に一切関わっていなくても、輸入者であるあなたが損害賠償責任を負うことになります。
これは、被害にあった方が海外のメーカーを直接訴えるのは現実的に難しいため、代わりに輸入者が責任を負う、という考え方に基づいています。
しかもPL法では、被害にあった方は売り手の「過失」を証明する必要がありません。
製品に「欠陥」があったことさえ示せば、賠償を求めることができるんですね。
「知らなかった」「検品はしていた」という事情があっても、欠陥があれば責任を問われる可能性がある、ということです。
そして、OEMで自社ブランド化している方は、輸入者としての責任に加えて、ブランドを表示した者としての責任も負うことになります。
タグを付け替えただけの簡易OEMでも、あなたのブランド名が入っていれば同じ扱いになりますので、覚えておいてくださいね。
消費者庁の製造物責任法Q&AやJETROの貿易投資相談Q&Aでも案内されている、れっきとしたルールなんですよ。

OEMのご相談をいただくとき、私は必ず「ブランド名を付けた瞬間から、お客様の目にはあなたがメーカーに見えますよ」とお伝えしています。責任の重さを知ったうえで、安心して自社ブランドを育てていただきたいからなんです。
中国メーカーへの求償は現実的に難しい
中国輸入ビジネスの主流は、タオバオやアリババで仕入れるノーブランド品や、自社ブランド化(OEM)した商品です。
万が一事故が起きたとき、「じゃあ中国の工場に賠償してもらおう」と考えるのが自然ですよね。
法律上は、その道が完全に閉ざされているわけではありません。
輸入者が先にお客様へ賠償したあと、中国の生産者に対して「肩代わりした分を払ってほしい」と求めること(求償)は、きちんと認められています。
ただし、現実には次のようなハードルが立ちはだかります。
- 提訴先が中国:中国の裁判所に、中国語で、現地代理人を立てて訴える必要があります。
- 相手が特定できない:ノーブランド品では、そもそも「どの工場が作ったのか」を証明する書類が手元にないケースがほとんどです。
- 契約書がない:事故時の責任分担を取り決めた売買契約がなければ、求償の根拠自体が弱くなります。
- 費用倒れになる:数十万円の商品トラブルのために、渡航費と弁護士費用をかけて争う事業者はまずいません。
JETROも、たとえ契約で取り決めをしていても、海外メーカーに賠償責任を100%転嫁するのは実際上容易ではなく、輸入者によるPL保険の加入が「最小限の防衛策」だと解説しています。
そのため、被害にあったお客様が現実的に責任を追及できる相手は、日本国内の販売者であるあなただけになるんですね。
OEMで特定の工場と直接取引している方は、事故が起きたときの責任分担を契約で決めておくこともできます。
ただし、契約はあくまで「二重の備え」で、まずはご自身のPL保険加入が土台だと考えてくださいね。

「工場に責任を取らせればいい」とおっしゃる方に、私はいつも「その工場の正式名称、言えますか?」と聞くようにしています。アリババの店舗名しか分からない状態では、責任の追いようがないんです。
中国輸入で起こりうる事故例と賠償額
「たかが中国輸入の商品で、そこまで大きな事故が起きるの?」と思うかもしれません。
しかし、輸入商品が原因で、高額な損害賠償に発展したケースは実際に存在します。
まずは、どのような商品が、どのような事故につながる可能性があるのかを見てみましょう。
| 商品ジャンル | 想定される事故事例 | 被害と損害賠償の例 |
|---|---|---|
| 電子機器・家電 | モバイルバッテリーや電子レンジから出火した | 住宅の全焼(賠償額:数千万円規模) |
| ベビー用品・おもちゃ | おもちゃの部品が外れ、赤ちゃんが誤飲して窒息した | 重大な人身事故(賠償額:数千万円規模) |
| 美容・コスメ用品 | 石鹸や化粧品を使用して重度のアレルギー症状が出た | 後遺症の発生(賠償額:数千万円規模) |
| アウトドア・スポーツ用品 | 自転車のペダルがいきなり外れて転倒・骨折した | 治療費や休業補償(賠償額:数百万円規模) |
実際の裁判例として知られているのが、輸入自転車の事故です。
事案:輸入自転車の前輪脱落事故
海外ブランドの輸入自転車で走行中に前輪が外れて転倒し、乗っていた方に重い障害が残りました。
裁判所の判断
2013年、東京地方裁判所は自転車に製造物責任法上の欠陥があったと認め、輸入元の会社に約1億8,900万円の支払いを命じました。
製造したのは海外の工場でも、責任を問われたのは輸入した会社だったんですね。
人のケガ、とくに後遺障害や火災がからむと、賠償額は数千万円から億単位になることがあります。
もうひとつ知っておいていただきたいのは、「お客様が本来の使い方をしていなかった場合でも、責任を問われることがある」という点です。
たとえば、椅子を脚立代わりにして脚が折れてケガをした、というケースでも、そうした使われ方が「通常予見できる範囲」と判断されれば、販売者の責任になり得ます。
どんな商品にとくに注意が必要なのかは、取扱商品のリスクで判断するで詳しくお伝えしますね。

私自身、プライベートで買った激安の自転車パーツが走行中に折れて、ケガをしたことがあります。売る側になったとき、あの瞬間を思い出して背筋が寒くなりました。「私はアパレルだけだから大丈夫」も油断禁物で、服の金具や紐が原因の事故は実際に起きているんですよ。
中国輸入に必要なのは国内PL保険?海外PL保険?
「中国輸入 PL保険」と検索すると、「海外PL保険」という言葉や、中国の製造物責任法を解説した資料まで出てきますよね。
「結局、自分に関係があるのはどれなの?」と迷ってしまう方が、本当に多いんです。
結論からお伝えすると、中国から輸入した商品を日本国内で販売するなら、必要なのは「国内PL保険」です。
海外PL保険が必要になるのは、日本から海外へ輸出したり、越境ECで海外のお客様に販売したりする場合に限られます。
「どこで仕入れたか」ではなく「どこで売るか」で決まる、というのがいちばんのポイントなんですね。
ここでは、2つの保険の違いと、海外PL保険が必要になるケースを整理しておきましょう。
詳しく見ていきましょう。
国内PL保険と海外PL保険の違い(対象となる事故・必要な人・保険料)
2つの違いは、どこで仕入れたか・どこで作られたかではなく、「どこで事故が起きるか」で決まります。
まずは、表で全体像をつかんでみてくださいね。
| 国内PL保険 | 海外PL保険 | |
|---|---|---|
| 対象となる事故 | 日本国内で起きた事故 | 海外で起きた事故・海外での訴訟 |
| 必要な人 | 中国から輸入して、日本で販売する人 | 日本から海外へ輸出する人、越境ECで海外の消費者に販売する人 |
| 適用される法律 | 日本の製造物責任法(PL法) | 販売先の国の法律(米国の製造物責任法、中国の製品品質法など) |
| 保険料の目安 | 年5,000円〜1万円ほど(年商1,000万円まで) | 年6万円〜(販売先の国・売上・商品で変動) |
商品が中国製かどうかは、関係ありません。
日本のお客様に販売して、日本国内で使われるのであれば、国内PL保険でカバーできます。
ちなみに、検索結果に出てくる中国の製造物責任法(製品品質法)は、中国国内で商品を販売する場合に関わる法律です。
中国から仕入れて日本で販売する輸入者に適用されるのは、あくまで日本の製造物責任法ですので、そこは安心してくださいね。
海外PL保険は保険料も高めですから、「念のため」で選んでしまうと、本来は必要のない出費になってしまいます。

「海外PL保険に入らないといけないんですよね?」と、見積もりまで取ってからご相談いただくことがよくあります。日本国内に販売するだけなら、年数千円の国内PL保険で十分ですよ。
中国へ輸出・越境ECで海外に販売するなら海外PL保険
一方で、次のような販売をしている方は、国内PL保険ではなく海外PL保険が必要になります。
- 日本から中国や海外へ輸出している:自社商品やOEM商品を、海外の取引先に卸している場合。
- 越境ECで海外のお客様に販売している:Amazon.comやShopeeなど、海外のECモールで販売している場合。
- 中国から海外へ直送している:中国で仕入れた商品を、日本を経由せずに海外のお客様へ届けている場合。
国内PL保険が対象にしているのは「日本国内で起きた事故」だけですので、海外で事故が起きた場合は補償されません。
海外PL保険の保険料は、販売先の国や売上規模、取扱商品によって変わりますが、年6万円程度からが目安です。
とくに訴訟の多いアメリカを含むプランは高めになりやすいので、商工会議所の「中小企業海外PL保険制度」のような団体制度を使うと、保険料を抑えやすいですよ。
今はまだ日本国内だけで販売しているなら、海外PL保険は不要です。
将来、海外のお客様にも販売するようになったタイミングで、あらためて検討すれば大丈夫ですよ。

当社のお客様でも、中国輸入が軌道に乗ってからAmazon.comなど海外に販路を広げる方が増えています。海外に売りはじめた時点で、保険の担当者に「海外販売を始めます」と一言伝えておくと安心ですよ。
PL保険(生産物賠償責任保険)とは?補償されるもの・されないもの

PL保険とは、正式名称を「生産物賠償責任保険」といいます。
販売した商品が原因でお客様にケガをさせてしまったり、他人のモノを壊してしまったりしたときに、事業者が負う損害賠償金や裁判費用を補償してくれる保険です。
「PL」はProduct Liability(製造物責任)の略で、物販ビジネスにおける自動車保険のようなもの、とイメージしていただくと分かりやすいと思います。
商品を製造するメーカーだけでなく、小売業者や輸入業者、個人事業主でも加入できますので、「まだ法人化していないから関係ない」ということはありませんよ。
では、実際にはどこまで面倒を見てくれるのでしょうか。
「出るお金」と「出ないお金」を、順番に整理しておきましょう。
詳しく見ていきましょう。
補償されるもの(損害賠償金・争訟費用・緊急措置費用など)
PL保険で補償されるのは、賠償金だけではありません。
事故が起きたときに実際にかかるお金は、大きく次の4つに分かれます。
| 補償の種類 | どんなお金か |
|---|---|
| ①法律上の損害賠償金 | 被害にあったお客様に支払う治療費・慰謝料・修理費など。保険の中心となる補償です。 |
| ②争訟費用 | 訴えられたときの弁護士報酬や訴訟費用。実は賠償金より先に、ここで資金が尽きる方が多いんです。 |
| ③緊急措置費用 | 事故の直後に、被害の拡大を防ぐために動いた費用。応急処置や搬送にかかったお金などです。 |
| ④協力費用 | 保険会社が事故の調査や示談交渉を進めるときに、あなたが協力するためにかかった費用です。 |
特に見落とされやすいのが、②の争訟費用です。
裁判にまで進まなくても、弁護士に相談して交渉してもらうだけで、数十万円単位の費用がかかってしまいます。
「賠償金を払うほどの事故ではなかったけれど、弁護士費用だけで利益が飛んだ」という事態を防いでくれるのも、PL保険の大切な役割なんですよ。
補償されないもの(商品自体の損害・リコール費用・故意・法規制違反品など)
一方で、「入っていれば何でも出る」わけではない点も、先に知っておいてくださいね。
一般的に、次のようなケースは補償の対象外とされています。
- 壊れた商品そのものの損害:不良品の交換代や返金は対象外。あくまで「その商品が他人に与えた被害」を補償する保険です。
- リコール(自主回収)の費用:基本契約には含まれていないことが多く、必要な場合は特約でセットするのが一般的です。
- 欠陥を知りながら販売した場合:危険だと分かっていて売った、いわゆる確信犯的なケースは免責になります。
- 法規制に違反した商品:PSEマークのない電気製品、技適マークのない無線機器、薬機法に違反した化粧品などは、保険金が支払われない可能性が高くなります。
- 契約で上乗せした賠償責任:取引先と「何かあったら全額補償します」と約束した分など、法律上の責任を超える部分。
- 日本国外で起きた事故:国内のPL保険が対象にしているのは、日本国内で起きた事故です。
つまりPL保険は、「返品・交換」ではなく「事故と賠償」に備える保険だと考えると、イメージしやすいですよ。
不良品そのものの損失は、仕入れ前の検品で防ぐしかありません。
補償の範囲は保険会社や契約内容によって異なりますので、加入前に「保険金が支払われない主な場合」の欄を、必ず確認しておいてくださいね。

「不良品が届いたら保険で何とかなる」と誤解されている方が本当に多いんです。不良品対策は保険ではなく検品。これは私が青島の倉庫で毎日痛感していることです。
PL保険に加入すべき人・まだ不要な人の判断基準
ここまで読んで、「怖いから今すぐ入らなきゃ!」と焦った方もいるかもしれませんね。
でも、どうか安心してください。
すべての人が今日すぐ加入しなければいけない、というわけではありません。
判断の軸は、「売上規模」と「取扱商品のリスク」の2つです。
ご自身の状況と照らし合わせながら、読み進めてみてくださいね。
詳しく見ていきましょう。
売上規模で判断する
販売数が増えるほど、事故が起きる確率も上がっていきます。
まずは下のチェック表で、ご自身がどの段階にいるのかを確かめてみましょう。
| あなたの状況 | 判定 |
|---|---|
| 中国輸入で月商100万円を超えている | 今すぐ加入(販売数が増えるほど事故の確率も上がります) |
| OEMで自社ブランド商品を販売している | 今すぐ加入(ブランド表示者として、真っ先に責任を問われます) |
| Amazon・楽天など、販売先から加入証明を求められた | 今すぐ加入(放置すると出品停止のおそれがあります) |
| 同じ商品を継続して販売しはじめた | 見積もりを取って検討(保険料を知っておくだけでも判断しやすくなります) |
| はじめたばかりで、利益が月数万円 | 急がなくてOK(まずはリサーチと販売の経験に集中しましょう) |
| 扱うジャンルがまだ定まっていない | 急がなくてOK(ジャンルが決まってからのほうが、設計を間違えません) |
「急がなくてOK」に当てはまった方も、リスクがゼロになるわけではありません。
事故は「1,000個目」ではなく「1個目」で起きることもあります。
売上が安定してきて「事業として続けていくぞ」と決めたタイミングで、必ず思い出してくださいね。
保険料の相場でお伝えするとおり、小規模なうちは保険料の負担も小さく済みます。
もうひとつ大切なのが、「入ろうと思ったら、先延ばしにしない」ことです。
保険は事故が起きてからでは加入できませんし、不思議なことに、事故は「そろそろ入ろうかな」と迷っている間に起きるものなんですよね。

「まだ売上が小さいから」と後回しにしていた方が、最初のヒット商品が出た月にヒヤッとする出来事に遭い、慌てて加入されたことがあります。売れはじめたときこそ、いちばん事故が起きやすいタイミングなんです。
取扱商品のリスクで判断する
同じ月商でも、扱う商品によって「入るべき緊急度」はまったく違います。
次のような商品を扱うなら、売上に関係なく、早めの加入をおすすめします。
- 電気を使う商品:モバイルバッテリー、充電器、LEDライト、小型家電など
- 赤ちゃん・お子様向けの商品:おもちゃ、ベビー用品など
- 体重をあずける商品:椅子、脚立、ハンモック、自転車、フィットネス用品など
- 肌や口に触れる商品:化粧品、石鹸、食器など
- 割れる・切れる商品:ガラス製品、陶器、刃物など
どれも、1件あたりの被害額が大きくなりやすいジャンルなんですね。
一方で、アパレルやスマホケース、文房具などは比較的リスクが低いので、月商100万円を目安に検討すれば大丈夫ですよ。
ただし、アパレルでも子ども服のボタンや紐、バッグの金具などは事故につながることがありますので、「ゼロではない」と覚えておいてくださいね。
なお、電気製品のPSEマークのように、販売に許認可や届出が必要な商品もあります。
補償されないものでお伝えしたとおり、法令を守っていない商品は、保険に入っていても補償されない可能性がありますので、あわせて確認しておきましょう。

私の周りでは、月商100万円が加入のひとつの目安になっています。ただ、電気系を扱うなら売上に関係なく入っておくのが、長く物販を続けるコツですよ。
中国輸入のPL保険料の相場
万が一の賠償額が数千万円になると聞くと、「保険料もきっと高いんでしょう?」と身構えてしまいますよね。
でも、ご安心ください。
中国輸入ビジネスで必要な国内PL保険の費用は、拍子抜けするほどリーズナブルなんです。
詳しく見ていきましょう。
年商別の保険料の目安(年商1,000万円以下なら年5,000円〜1万円)
個人事業主や小規模な法人であれば、年間数千円〜1万円ほどから加入できることがほとんどですよ。
| 年商の目安 | 年間保険料の相場 |
|---|---|
| 〜1,000万円 | 5,000円〜10,000円程度 |
| 〜2,000万円 | 10,000円程度 |
| 〜5,000万円 | 30,000円〜50,000円程度 |
※保険料は補償内容や支払限度額、加入する制度によっても変わりますので、あくまで目安としてご覧ください。
年商1,000万円、利益率20%とすると、年間利益200万円のうちの5,000円〜1万円です。
年間1万円ほどで数千万円の賠償リスクに備えられるのですから、コストパフォーマンスは抜群だと思いませんか。

私も年間1万円ほどで国内PL保険に入っています。飲み会1回分で、事故が起きたときにビジネスも家族も守れるわけですから、これほど安い「お守り」はないと思っていますよ^^
保険料が決まる要素(売上高・商品の種類・支払限度額)
PL保険の保険料は、主に次の3つの要素で決まります。
| 要素 | 保険料への影響 |
|---|---|
| 売上高 | 年間の売上高(はじめたばかりの方は見込み額)が基準。売上が大きいほど保険料も上がります。 |
| 商品の種類 | 事故のリスクが高い商品ほど、保険料は高くなります。 |
| 支払限度額 | 1回の事故でいくらまで補償するかの上限。高く設定するほど保険料も上がります。 |
同じ年商でも、口に入れる食品やサプリメント、肌に触れる化粧品や石鹸、発火リスクのある電気製品は保険料が上がりやすく、引受自体を断られることもあります。
反対に、一般的な雑貨やアパレルであれば、標準的な保険料の範囲で加入できることがほとんどです。
支払限度額は、先ほどの事故例のように賠償額が億単位になることもあるため、1億円以上をひとつの目安に、保険料とのバランスで検討するとよいでしょう。
また、「免責金額(自己負担額)」を設定すると、そのぶん保険料を抑えられます。
見積もりの際に、いくつかのパターンで比較してみてくださいね。
中国輸入事業者がPL保険に加入する方法
「よし、入ろう!」と決めたら、次はどこで加入するかですね。
PL保険の窓口は大きく分けて、商工会議所などの団体制度を使う方法と、損害保険会社・代理店に直接申し込む方法の2つがあります。
まずは全体像を、表でつかんでしまいましょう。
| 窓口 | 保険料 | 特徴とおすすめの方 |
|---|---|---|
| 商工会議所などの団体制度 | 団体割引で割安 | 会員向けの団体制度で、団体割引が効く。ほとんどの中国輸入セラーはここでOK。 |
| 損害保険会社・代理店で直接 | やや割高 | 補償設計の自由度が高く、契約日や販売開始日に合わせてすぐ補償をはじめられる。特殊な商品を扱う方、販売先から高額な支払限度額を求められている方に。 |
| 一括見積もり・知人の紹介 | 比較次第 | 相場観をつかみたい方に。中国輸入仲間からの紹介なら、事業内容の説明が省けて話が早い。 |
詳しく見ていきましょう。
商工会議所などの団体制度で加入する
私がいちばんおすすめするのは、お住まいの地域の商工会議所(または商工会)に入会し、会員向けの団体制度を使う方法です。
全国の会員のスケールメリットを活かした団体割引があり、保険料が割安になりやすいのが魅力ですね。
ここで1点、ご注意いただきたいことがあります。
ネット上には「商工会議所の中小企業PL保険制度がおすすめ」という情報が多く残っていますが、この制度は2020年6月で終了しています。
現在は、PL補償を含んだ総合的な保険である「ビジネス総合保険制度」に一本化されました。
PL(生産物)のほか、リコール、情報漏えい、施設や業務中の事故など、事業まわりの賠償リスクをまとめて補償でき、掛金は売上高と業種をもとに決まります。
補償内容や保険料は引受保険会社によって少しずつ異なりますので、複数社のパンフレットを見比べてみるとよいでしょう。
商工会議所の年会費は地域によりますが、おおよそ1万円程度で、法人だけでなく個人事業主も入会できます。
年会費を払ってでも、団体制度を使ってPLの補償を持つメリットは十分にありますよ。
手続きは驚くほど簡単で、地元の商工会議所に「PL保険に入りたいのですが」と電話すれば、提携している保険会社を案内してもらえます。
聞かれるのは、基本的に「扱う商品の種類」「年間売上高の見込み」「希望する支払限度額」の3つだけです。
ただし、団体制度は加入の受付が月単位のため、申し込みから補償開始までに1ヶ月ほどかかることがあります。
「新商品の販売開始日からすぐ補償をはじめたい」という方は、早めに動いておくと安心ですね。

私自身も商工会議所経由で加入しています。電話で聞かれたのは「商品の種類」「年間売上」「支払限度額」の3つだけで、書類集めに苦労した記憶はありません。経営相談や融資のサポートといった会員特典も使えるので、一石二鳥なんです!
損害保険会社・代理店で加入する
2つ目は、損害保険会社や保険代理店で直接加入する方法です。
商工会議所に入会する必要がなく、契約日や新商品の販売開始日に合わせて、すぐに補償をはじめやすいのがメリットですね。
最近は、PL保険を単独で契約するよりも、事業者向けの総合的な賠償責任保険に「生産物(PL)の補償」をセットする形が一般的になっています。
ネットショップの運営にともなう他のリスクもまとめてカバーできますので、あわせて相談してみてください。
相場観をつかみたい方は、複数社の見積もりをまとめて取れる一括見積もりサービスを使うのも、ひとつの方法ですよ。
また、中国輸入の仲間にすでに加入している方がいれば、担当者を紹介してもらうのも近道です。
中国輸入のことを理解している担当者なら、事業内容をいちから説明する手間が省けて、話がスムーズに進みます。

保険の担当者に「中国から輸入した商品をAmazonで売っています」と伝えると、話が早いですよ。中国輸入を理解している担当者なら、取扱商品に合わせた補償設計を一緒に考えてくれます。
PL保険に加入するときの注意点
PL保険はとても心強い味方ですが、「入ってさえいれば何があっても安心」というわけではありません。
知らずにいると後悔しかねない、大切な注意点が2つあります。
あとで「そんなの聞いてないよ〜」とならないよう、ここでしっかり確認しておきましょう。
詳しく見ていきましょう。
解約すると販売済み商品の事故は補償されない
PL保険は、事故が発生して損害賠償を請求された時点で、保険契約が有効でなければ補償を受けられません。
たとえば、商品の取り扱いをやめたからと保険を解約したあとに、過去に販売した商品が発火事故を起こしたとします。
お客様がその商品を使い続けている限り、販売をやめたあとでもあなたの責任は残りますので、この場合の賠償はすべて自己負担になってしまうんです。
実際、製造物責任法の時効は、原則として「商品を引き渡してから10年」とされています。
また、被害にあった方が損害と賠償義務者を知ってから3年(人の生命・身体に関わる被害は5年)が経つまでは、請求される可能性が残ります。
裏を返せば、販売から最長10年間は責任が残るということなんですね。
取り扱いを終えた商品があっても、その商品の寿命を考えて、一定期間は保険を継続しておくのが安心ですよ。

物販をやめるときに真っ先にPL保険を解約する方がいますが、私は「最後に売った商品が使われなくなるまで」は続けることをおすすめしています。年間数千円ですから、惜しむところではないんです。
取扱商品を追加・変更したら保険会社に通知する
PL保険は、申し込み時に申告した「業種」や「取扱商品」をもとに引き受けられています。
ところが中国輸入では、売れ筋に合わせて商品をどんどん入れ替えていきますよね。
たとえば、アパレルで申告していたのに、あとからモバイルバッテリーを扱いはじめた、というケースです。
リスクの大きく異なる商品を追加したのに伝えていないと、いざというときに補償の対象外とされてしまうおそれがあります。
新しいジャンルの商品を扱うときは、販売をはじめる前に、保険会社や代理店へ一報を入れる習慣をつけておきましょう。
毎回の連絡が手間に感じる方は、商品単位ではなく、事業(業種)全体を対象に補償されるタイプの保険を選ぶのもおすすめです。
また、保険料は売上高をもとに計算されますので、更新のときには正しい売上高を申告してくださいね。

見積もりを取るとき、私は「電気系を扱う予定はありますか?」と必ず聞かれました。今は雑貨だけでも、将来扱うかもしれないジャンルは正直に伝えておくと、あとで補償の対象外になる失敗を防げますよ。
中国輸入のPL保険に関するよくある質問
最後に、中国輸入とPL保険について、よくいただく質問をまとめました。
気になるところだけでも、ぜひチェックしてみてくださいね。
詳しく見ていきましょう。
個人事業主・副業でもPL保険に加入できますか?
はい、個人事業主の方でも加入できます。
副業の方も、事業として継続的に販売しているのであれば、加入の対象になりますので、ご安心くださいね。
そもそも製造物責任法上の責任は、法人か個人か、本業か副業かに関係なく発生します。
責任の重さは同じなのに、備えがあるかどうかだけが違う、という状態は避けたいですよね。
申し込みの際は、屋号や事業内容、売上高(見込み額)などを聞かれますので、あらかじめ整理しておくとスムーズです。
開業届の要否など細かな条件は保険会社によって異なりますので、見積もりのときに確認してみてくださいね。
Amazonやメルカリで販売する場合もPL保険は必要ですか?
はい、販売先がどこであっても、輸入して販売する事業者としての責任は変わりません。
Amazonのマーケットプレイス保証などの購入者補償は、「商品が届かない」「壊れていた」といった取引上のトラブルが対象です。
商品が原因のケガや火災といったPL事故の賠償は、出品者自身が対応する必要があります。
なお、Amazonの出品者向け契約には保険に関する条項があり、売上規模などに応じて賠償責任保険への加入や保険証書の提出を求められることがあります。
最新の条件は、セラーセントラルで確認しておきましょう。
輸入代行業者を使っている場合、責任を負うのは誰ですか?
原則として、商品を輸入して販売しているご本人(依頼者)が責任を負います。
当社のような輸入代行業者は、買い付けや検品、国際発送の手続きをお手伝いする立場であり、輸入して販売する主体は、あくまで依頼者の方だからです。
JETROも、個人輸入の代行や通関代行のような名目的な輸入者は、必ずしも責任の主体にならない場合があると解説しています。
代行業者を利用していても、PL保険はご自身で備えておきましょう。
加入前に販売した商品の事故は補償されますか?
保険の内容によりますが、加入前に販売した商品であっても、加入後に起きた事故であれば補償の対象になるのが一般的です。
PL保険は、「いつ販売したか」ではなく、「保険期間中に事故が発生したか(または損害賠償請求がなされたか)」を基準にしているためです。
ただし、加入前にすでに起きていた事故は対象になりません。
基準となる方式や条件は保険によって異なりますので、過去に販売した商品がある方は、申し込みの際に必ず確認してくださいね。
まとめ:中国輸入のPL保険は「続ける」と決めたら早めに備えよう
- 中国から輸入して日本で売る場合、製造物責任法で「輸入者=製造業者等」となり、事故の賠償責任を輸入者が負う。OEMはブランド表示者としても責任を負う。
- 中国の工場への求償は法律上は可能でも、相手の特定や現地提訴が難しく、現実には期待できない。
- 必要なのは日本国内の事故を補償する「国内PL保険」。海外PL保険(年6万円〜)は輸出・越境EC向けで、中国の製造物責任法は日本で販売する輸入者には関係ない。
- 商品そのものの損害やリコール費用、法規制に違反した商品の事故は補償されない。不良品対策は保険ではなく検品。
- 加入の目安は「月商100万円」。電気・ベビー・肌・体重に関わる商品やOEMは、売上に関係なく早めに加入する。
- 保険料は年商1,000万円までなら年5,000円〜1万円程度が目安。売上高・商品の種類・支払限度額で決まる。
- 商工会議所の「中小企業PL保険制度」は2020年6月で終了。現在は「ビジネス総合保険制度」か、損害保険会社・代理店で加入する。
- 解約後は過去に販売した商品が補償されず、責任は最長10年残る。取扱商品を変えたら保険会社へ連絡する。

PL保険は、あなた自身と大切なお客様、そしてご家族を守るための最低限の防具です。年間数千円の「守りの投資」で安心を手に入れて、中国輸入ビジネスをじっくり育てていきましょう!

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